第2回コンテスト入賞作品

フォトコンテストの審査結果

第2回フォトコンテスト入賞作品が決定いたしました。応募総数は207点。テーマなどがあり、送りづらい部分はあったかもしれませんが、前回以上に審査は困難を極めました。

 今後は県内の施設を中心に展示を行う予定です。

 最後に、今回は賞に入らなかった皆さまにお知らせは届きませんが、素敵な写真をお送り頂いたことに感謝しております。

あらためて感謝申し上げます。


第2回田子町フォトコンテストにおけるグランプリは七戸町の清水目章司様に決定いたしました。

グランプリ

『初秋』

清水目 章司 様(七戸町)

 

選評
秋がだんだんに深まるさま。マイナスイオンに満ちた作品です。今回も素敵なみろくの滝を沢山拝見させていただきました。こちらはどうでしょう、懐に入った作者。斜め下から仰ぎ見たようです。臨場感があり滝を壮大かつ立体的に見せています。わりと平面的に見えがちですが、この隆起ある雄大な姿を見せてくれたこの作品をグランプリに選ばせてもらいました。流水が岩肌を這った跡が、ドコノ森の線刻石のような古代の謎に見えるのは気のせいでしょうか。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:選評にもあるとおり、水景色部門ということでたくさんのみろくの滝を応募頂きました。今回のグランプリのポイントは清水目さんの撮影された滝の構図です、大きさの尺度になる人物等が入っていないにもかかわらず、非常に大きく見えます。自分も何度かみろくの滝を撮っていますがどうしても平面的になりやすく、それゆえに滝の大きさが伝わりずらくなっていました。そういった部分を超えただけでなく、立体感+滝の岩肌をフォトジェニックに見せ、シャッタスピードをうまくコントロールすることで上下の流れの違いも表現しています。本当に素晴らしい写真をありがとうございました!


準グランプリ

『神前に舞う』

丹野 武次 様(三戸町)

 

選評
三戸の城山公園へ出張中の田子神楽です。これは番楽でしょうか。舞い手のしなやかな指に捉えられた扇子の華やかさは練達した技でいっそう際立って見えます。南部藩の御用神楽でございましたので、三戸南部氏の拠点となっていた三戸城跡での舞風景はさぞや絵になったでしょう。田子町の郷土芸能を応援する意味でも、準グランプリに推したいと思います。

 

 

フォトコン事務局の個人的な感想:田子神楽は非常に見ごたえのある神楽。特に今回は師範クラスの方がモデル。撮影場所は町内ではありませんが、逆に外での活躍は嬉しいものです。田子の何かがあなたの街にきたら、是非シャッター押してくださいね!


特別審査員賞

『Moonlight』

白山 健悦 様

 

選評
タイトルは『moonlight」とあり。月明りの中、みろくのご尊顔を拝したというもの。まどろみつつも作者を快く迎え入れてくれたのは言わずもがな。頭上にぽつんとおぼろ耀うのはアンドロメダ大銀河でしょうか。木々の葉も色鮮やかに仕上り、ライトアップしているようです。それにしても……夜にここへ撮影に向かわれた作者には頭が下がります。この姿を見れるならばなんとしても行ってみたいところです。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:みろくの夜の滝を撮影されるというのはすごいですね! 白山様は昨年の天の川を引き連れた水車に続きまた星空写真で入賞されました。素敵な夜の景色を見せて頂いて本当にありがとうございます!


特別審査員賞

『焼肉パーティ最高』

加藤 武美 様

 

選評
気の合う男女で焼き台を囲み、わいわいがやがやとつつく。さぞ盛り上がっているのでしょう。めいめいの手元にはコーラ。ビールなぞ要りません。青春真っ盛りの若者たちにとって田子牛の味、会話、イベントは酔わずとも最高の一日。カメラを向ければ満面の笑みで応えてくれます。選者一同、この雰囲気に誘われました。野菜やお肉、にんにくも鉄板の上にたっぷり。楽しみはまだまだ終わりません。

 

 

 

フォトコン事務局の個人的な感想:田子町最大のイベント『にんにくとべごまつり』。老若男女がひしめきあってバーベキューです。秋の清々しい一日に外で食べる焼肉は最高ですね!


特別審査員賞

『りんかちゃん』

橋本 一夫 様

 

選評
りんかちゃん、特別審査員の方々も太鼓判の田子らしさと満面の笑み。作者のもうひとつのりんかちゃんも同等と思われ選者一同悩みましたが、構図からこちらを選ばせていただきました。「掘ったよ~!」と歯だけでなく、声も抜けて響いてきそうです。田子町の上質の生にんにく。お刺身といただくのも手ですが、にんにく自体をお刺身のように召し上がってみてください。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:作者橋本様の畑でにんにく掘り体験。表彰式当日はりんかちゃんも来てくれました。前歯もそろって大人びた印象のりんかちゃんでした。


水景色 推選

『田んぼとお水とぼく』

田中 沙織 様

 

選評
夏の農村の一コマをスマートフォンで撮影。お盆に帰省でしょうか。短い青森田子の夏へ。水路に入った子供が無邪気に描く水の軌跡。雨合羽を着込んだ気のいれようから存分に水遊びをしたのでしょう。水や氷を美しく見つめたネイチャー作品もさることながら、ファミリー写真にも手腕を発揮している作者です。奥の雲を背にした山の雰囲気も大変興味深いですね。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:夏の農村の一コマという言葉しっくりくるファミリー写真。昔はしょっちゅう畦を歩き、用水路に入って遊んだものです。


水景色 特選

『跳動』

大坊 豪 様

 

選評
キセキレイは町の鳥。さらにこの豊潤な水に満ちたこの田子町らしい作品はどうでしょう。そのことからも選者一同に興味をかきたててくれました。この作品のタイトルが告げるように飛ぶというよりも跳ねているようす。正直どこにでもいるのです。されどなかなかこのような絵になる場所で撮りにくい、来てくれないのがこのキセキレイ。作者の熱心な観察眼と写真技量に感服です。

フォトコン事務局の個人的な感想:田子町にきてからというもの、この鳥を撮りたいと思っていましたが、なかなか撮れないのです。地元の方にきくと「その辺どこにでもいるよ」という回答をもらうのですが・・・


水景色 入選

『寂寞』

小野 昭仁 様

 

選評
気が付けば、あれよあれよと上位に食い込んでいた本作品。絞り開放でストロボ発光して降る雪を表現。作者のきわめて高い技量が伺えます。寂寞というタイトルの通り、静に満ちたもの寂しさを感じます。が、時は動いている。しとしと雪の降りつもる音さえきこえてきます。写真はとき流れる表現を不得手とするメディアですが、ここには静かに眠る冬の創遊村の一日が描き出されているのです。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:とってもきれいな雪景色ですね! 創遊村は冬期は休業ですが、ものすごく長いツララがあったりと、実は冬場も撮影するのが楽しいスポットです。


イベント 推選

『細野地区の虫追い』

相馬 勉 様

 

選評

 

悪虫退散、五穀成就、家内安全、天下泰平、四海万福、国土安康。様々な願いをこめた細野の虫追い。わら人形はすべての成就のために谷底へ。目に付くのは手前の男性の足さばき。華麗なステップ良し。集落をまっすぐ練り歩くのではなく、独特の動きを繰り返しながら進んでいるのが目に浮かびます。それにしても、今回はずいぶんと子沢山のようですね。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:今回も虫追いきました。やはり伝統行事の写真は町の様子を広く知らせるために必須ですね。通常は男女一対のわら人形だけですが、写真には沢山写っています。


イベント 特選

『青春謳歌』

田中 善剛 様

 

選評
作者に見せていただいた他の写真から、ロッジカウベルの催しであると察知いたしました。火の前に力強い様相で立つふたり。表情を見る限り所在なげではない。ましてや奥のテントから追い出されてふてくされているわけでもありますまい。見張りです、大事な見張り。キャンプファイアーは野外で大変盛り上がるものですが、放置はいけません。彼らは皆が青春に立ち返った一日を守る大切な番人なのです。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:昨年最優秀賞の田中様の作品。今年も入賞おめでとうございます。表彰式ではステージ上で頭が真っ白になり、なんとお名前が出てこなかったという、残念な事務局ですみませんでした。


イベント 入選

『ガーリック・レディ』

久保田 豊治 様

 

選評
ガーリック・レディのにんにく収穫会場からのレポートです。ミス田子町はたくさんのにんにくをお土産にもらい、家で家族に手料理を沢山ふるまいました。若干「写真を撮ってないであなたも手伝ってよ」という表情にも見えるのですが。それはおそらく選者の気のせいでしょう。そんな憶測を呼べるのは場の雰囲気づくりや思いやりだけでは語れない作者のポートレートを納める力が発揮されているのです。


フォトコン事務局の個人的な感想:ガーリックレディは毎年にんにくまつりで選ばれるのですが、どの方も美しくまた個性豊かなのでイベントに欠かせない存在です。


 

facebookページ 金賞

『梅雨の中』

川名 美夏 様

 

選評

あじさいはここにあっただろうか……と首をかしげる選者。そこは創遊村の移ろいを知る作者の観察眼。タイトルにあるように梅雨の中、青空が垣間見えたのでしょうか作者はシャッターをおしました。グリーンとブルーを中心に構成され瑞々しく、曇天ながら明るい感じの作品になりました。雨の中も歩いてみたいものです。茅葺民家のバックもとても良いですね。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:facebookページ部門は文字通りfacebookのイベントページ機能を利用したものです。川名様は沢山の創遊村写真を投稿されていました。今回の傾向としてはfacebookページは沢山投稿された方の作品が選ばれています。たまたまかもしれませんが。


facebookページ 銀賞

『樹氷のトンネル』

櫻井 悠喜 様

 

選評
県道21号、田子小学校付近の下り坂。樹氷の木々の下を通り抜けるところ。危なくないか、大丈夫。今朝も気温がすごく低いから。でも念のための用心して……。タイトルにトンネルとあるように、霧氷が沢山張り付いた枝がたわみ、手をやさしく伸べたアーチのように見えます。冬の空気の冷たさにある透明感と爽快感に満ちた作品です。

フォトコン事務局の個人的な感想:朝の清々しい感じが伝わりますね! もしかすると樹氷とはまた違った自然現象かもしれないのですが、そのように見立てていると考えておれば写真もそのようになっていくのでしょう。


facebookページ 銅賞

『一冬越して来年
   でっかくなれよ~』

佐藤 淳 様

 

選評
にんにく植えつけ。もうもうと土煙をあげ、管理機は進んでいきます。目に入ろうが、頭にかぶろうがそんなことを気にしてはいられない農繁期の一コマ。作者は手前の男性だけでなく、奥のトラクターで準備中の背中にも意識を向けていたようです。どちらかにするのは忍びなかったのでしょう。全体像を撮っていくか、腰を落とし土上げの男性へ迫るか確かに悩ましい課題です。逆サイドからの様子もみてみたいところです。

 

フォトコン事務局の個人的な感想:田子町の10月の風物詩ともいえるにんにくの植え付け。植えた後の土あげです。構図的な部分で審査員の間では意見が飛びました。それが選評にも表れていますね。